先日歌舞伎を見に行ってきました。ストーリを見たかったのはもちろんですが、もう一つ見たいポイントがありました。
それは、どうやって「富裕層」「お年寄り」を集めるシステムを構築しているのかということ。
400年近く続く歌舞伎のマネタイズ方法は、今の時代においても「正解」であり続けています。そこから、学べることはたくさんあるはずです。
今日は、歌舞伎は「芸」が凄いのはもちろん、文化を絶やさない「マネタイズ」もすごいというお話です!
◆VIP席
歌舞伎座には一般席だけでなく、歌舞伎が見やすくなる席や歌舞伎の臨場感がより味わえる席があります。ちゃんと高価格帯の席を作っているということです。
今でこそ富裕層からお金を取るサービスが必要だと言われ始めていますが、そのことに気付いている人はとっくの昔に気付いています。
歌舞伎の専用劇場として開場したのは1889。改築と2度の焼失により3度も姿を変え、四代目の建物(今の建物)が竣工(建てられた)したのは1950年です。
つまり、75年も前から高価格帯サービス、VIPサービスというのを行っていたというわけです。
#凄い
#僕は2年前に気付いた
#73年遅れ
富裕層がどういったサービスにならお金を払うのかを計算し尽くしていて感服です。
もう一つの大客層が「高齢者」です。高齢者=富裕層ではないですが、老後に使えるお金をある程度持っていることは確実です。
何故、高齢の方々が歌舞伎にハマるのかを色々と考えてみたのですが、大きく分けて2つあると思います。
一つは、使われる言葉です。
現代では「やばい」に始まり、「鬼ウマ」「なう」「リア充」など高齢者の理解できない言葉がたくさん登場しています。
そういった高齢者にとって、歌舞伎で使われる言葉の方が聞きなじみがあるのかもしれません。
もう一つは、言葉のスピードです。
ミュージカルなどでは、早口で話されたりすることも多いですが、歌舞伎の言葉は比較的ゆっくりです。高齢者が聞き取りやすいのがどっちかは明白ですよね。
また、ミュージカルはスピーカーで音楽をガンガンがしますが、歌舞伎はスピーカーをなるべく使わず「生音」を届けることにこだわります。
#演目ごとに客層も変わるので音の出し方も変えている
このあたりの聞き心地の良さも、歌舞伎の魅力なのかもしれません。高齢者が演劇を選ぶときの基準の一つに「聞きやすさ」があるのだとしたら、ここは取りこぼしてはいけないポイントだなと思いました。
僕がリゾートホテルを作りたいなら、高齢者がホテルを選ぶときの基準を拾っていくことは非常に大切になりそうです。
最後に、歌舞伎の「音響」を担当されている森島朝来さんのプロフェッショナル記事を貼り付けておきます。
是非!
歌舞伎・演劇の世界|松竹株式会社
それでは、良い歌舞伎音響ライフを!
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