神秘的だと感じる空間に出会ったことはありますか?
「うわ〜なんだか神秘的だな」
自然を見ている時に言う言葉ですが、この神秘的な感覚は何から感じとっているのかって分からないじゃないですか。
この言葉は概念的なもので、「おしゃれ」「かっこいい」などと同じ棚に並んだ言葉です。
概念的な言葉に正解はないですが、上記の言葉はよく使われる言葉なので、なんとなくその外形は見えているような気がします。
例えば「おしゃれ」は、相性の良い色合いの組み合わせによって何がおしゃれなのかを言語化できます。
「かっこいい」も同様で、どういった行動がかっこいいのかは何十年も前から言語化され続けています。
今日は、じゃあ「神秘的」は言語化するとどういうものなのか?についてです!
◆神秘的な木
神秘的と感じる空間に出会えることはそれほど多くありませんが、神奈川にある『函館神社』でその感覚を得ることが出来ました。
樹齢1000年を超えるこれらの木々は、男が喧嘩で傷を負うように、全ての痛みを経験したような凛々しさで立っていました。
高さ数十メートルにもなるこれらの木は、幹が苔で覆われて、風で剥がされ、見るだけでその歴史を感じることが出来ます。
ただ、その1000年間を想像することはできません。
どのような気候変動を経験し、自然災害を経験したのか。
仮に出来たとしても0.00001%も当たっていない想像なはずです。
この想像出来ないというのがポイントで、なぜ今の状態になったのかが分からない時に人は神秘的に感じるのだと思います。
想像出来てしまうと、神秘的さは一気に減少してしまいます。
関係ないですが、ここには樹齢3000年の圧倒的な先輩もいたので、掌からパワーを貰っておきました。笑
◆神秘的である要因
神秘的であるためには「なぜ今の状態になったのかが理解できない」だけでは足りません。
神秘的であるものは、「どの部分が神秘的なのかが分からない」ということも要因の一つです。
例えば、「かっこいい」ならば顔を見ればいいというのが分かります。
ですが、神秘的な木はどの部分からそう感じるのかがピンポイントでは分かりません。幹なのか葉っぱなのか。
なんとなく全体的にそう感じる、というのが答えになってしまいます。
ここまでをまとめると、神秘的と感じるためには「なぜ今の状態になったのかが分からないほどの歴史があり、どの部分が神秘的なのかすら分からない」ということが条件です。
つまり、人工物ではこの「歴史」を作ることはできないので神秘的にはなり得ないです。
もし神秘的なものを作るとしたら、神秘的と感じる空間に参加させて貰うというやり方だけだと思います。
もちろん、これは全て僕の考えですが曖昧な概念を言語化しておくというのはかなり大切なんじゃないかなと思います!
身の回りにあるものも、言語化してみたら新しいものが見えてくるかもしれないですね。
それでは、良い神秘的空間ライフを!
#神秘的 #長い歴史 #自然災害 #人工物 #言語化