僕は空間に心理学や行動経済学を落とし込み、本当の「感動させる空間」を作りたいと考えていました。
そこで出会ったのが「空間心理学」。まさに自分が学びたいと思っていたものです。
なんとなくこの空間いいでしょ!ではなく、理論的に感動できる空間を作るというわけです。
今回は、人は、目線の60°より外側は認識できず、その外側から話されても「話している」と感じない!という内容です。
このことを理解すると、インテリアの向きや空間の作り方に一つのルールを落とし込むことができます。
何もないルールの中で空間を作るほど無責任で難解なものはありません。
そした、空間作りはプロだけの仕事ではないと思っています。
飲食店や雑貨屋など、色々な空間でなんとなく席や棚を並べている人は多いはずです。
なので、これは多くの人が使える知識ではないかなと思います!
◆「ただいま」と「おかえり」
この60°ルールを理解しやすいのが、「ただいま」と「おかえり」の関係性です。
家に旦那さんや子供が帰ってきた時の「ただいま」に対して、相手の目線の60°以内に顔を向けて「おかえり」と言っていますか?
旦那さんの「ただいま」に対して、キッチンに立ったまま振り返ることもなく「おかえり」と返す奥様は多いらしいです。
これでは、目線の60°以内には入れておらず、「ただいま」と言った人からすると寂しさを感じますし、「無視されている」と感じることさえあるはずです。
◆目線の作り方
こういった状況に対して空間のプロが気をつけるべきなのは、玄関とキッチンの向きです。
キッチンは一度作ってしまうとなかなか作り直すことはできないので、この60°ルールを把握した上で家などの空間を作らないといけません。
ただ、多くの人が既に家に住んでいる状況だと思います。今から新しい家を探すところだった!という人は少ないでしょう。
となると、次にできるのはインテリアの向きを変えることです。
キッチンの向きを変えることは出来なくても、ソファーやテーブルの向きを変えることはできますからね。
なるべく全ての動線で顔の向きが60°以内に入るようにインテリアの向きを変えるということです。
キッチンからの奥さんの目線の60°以内に入るように、ソファーとテレビの位置を調整するのも非常に効果的です。
今までギクシャクしていた会話が大きく変わることもあるそうです。空間だけで変わるのだから、やっぱり空間の持つ力は大きいですね。
可能であれば一度試してみてください!僕もこれからの空間作りで意識していこうと思います!
それでは、良い目線確保ライフを!
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