先日、ミュージカル「オペラ座の怪人」が8月27日に千秋楽を迎えるということで、観に行ってきました!
今まで観てきたミュージカルの中で、演出においては断トツNo1で、歌唱力も圧倒的。
『オペラ座の怪人』の舞台美術とコスチュームを手掛けたのはオペラ、バレエ、そしてミュージカルの舞台美術の偉大なる巨匠 マリア・ビョルンソン。
この作品で1988年にトニー賞の最優秀美術賞と最優秀衣裳賞の二つを獲得しています。
さすがだなぁ、、、
◆怪人の人生
簡単にストーリーを説明すると、「初代の歌い子」を支持する劇場側と、「二代目の歌い子」を支持する怪人の対立の物語です。
二代目の歌い子をめぐって、その幼馴染の男性と怪人が争い、それぞれの世界に二代目を引き入れようと歌い狂います。
詳しくはホームページなどを見ていただきたいのですが、とにかくシーンの入れ替わりが多いミュージカルなんですよね。
◆遠近感とスモーク
大人数で歌っているシーンかと思えば、歌い子を船で誘拐するシーンに移り変わったりと、展開がかなり多いのですが、その切り替えのスピード感が素晴らしかったです。
歌っていたシーンからスモークを焚いた海のシーンに入れ替わるのには、スモークの調整が非常に難しいと思います。
煙が多すぎて舞い上がらないように調整しつつ、幕の上下によって煙が散らないようにするのは相当な練習が必要なはずです。
それ以外にも、遠近感の作り出し方は、今までのミュージカルの中でダントツで一番でした。
遠近感で「哀愁」「叶わぬ恋」「時系列の差」を表現しています。
目で見ているのに、合成しているのかと感じるくらいのインパクトがあって、勉強になるなぁ〜と思いながら見ていました。
◆耳で理解できない歌唱力
耳で理解できない歌唱力を言葉で伝えられるわけがないのですが、「高音」と「ロングトーン」は素晴らしかったです。
少し専門的な表現を使うと、裏声でのロングトーンの中にドライブ(ぐるぐるする感じのやつ)がなく耳に届いてくるので、耳が初めての音の感覚に驚いていました。
高いパートで歌う女性の裏声も圧巻でしたが、僕的には怪人の歌うロングトーンの箇所が忘れられないほど記憶に残りました。
歌と演出が特に優れた「オペラ座の怪人」は、初めてもう一度観たいと思わせてくれる作品でした。
ニューヨークのブロードウェイで一度打ち切りになりますが、もう一度復活したら観に行きたいと思います!
まだ大阪で上演しているので、是非!
それでは、良いオペラライフを!